本文へスキップ

販売チャネル

販売チャネルとは、自社の製品またはサービスが最終的な顧客に届くまでの経路のことです。販売チャネルには、自社の直販チーム、ECプラットフォーム、リセラーのネットワーク、ディストリビューターとの提携、マーケットプレイスへの掲載、小売店舗、紹介プログラムなどがあります。どの販売チャネルを選ぶかによって、顧客が製品をどのように見つけ、評価し、購入するかが決まるため、企業が下す最も重要なGTMの判断の一つです。

販売チャネルがベンダーと顧客をつなぐ仕組み

どの販売チャネルも、ベンダーと顧客をつなぐ一連の流れの中で機能します。

  1. 認知。 顧客は、マーケティング、紹介、検索結果、直接のアプローチを通じて製品を知ります。チャネルによって、認知が生まれる仕組みは異なります。
  2. 評価。 顧客は、製品を代替案と比較します。直販チャネルでは、ベンダーの営業チームがこの過程を管理します。間接チャネルでは、リセラー、アドバイザー、マーケットプレイスの掲載が評価を後押しすることがあります。
  3. 購入。 顧客が購入を決め、取引が成立します。取引を処理する主体はチャネルによって異なり、ベンダー(直販)、リセラー、ディストリビューター、マーケットプレイスの運営者のいずれかになります。
  4. 提供。 製品が届けられ、提供・有効化されます。物理製品はベンダー、ディストリビューター、小売業者から出荷されることがあり、ソフトウェアはクラウドのポータルを通じて提供されることがあります。
  5. 販売後。 サポート、更新、拡販は、ベンダー、チャネルパートナー、またはその両方の組み合わせで行われることがあります。

販売チャネルの種類

販売チャネルが増えるほどリーチは広がりますが、2つのチャネルが同じ顧客に接触する可能性も生まれます。担当範囲を事前に決めておくほうが、後から調整するよりコストがかかりません。

Unifyrによる販売チャネルの支援
チャネルの種類説明顧客との関係を持つ主体
直販ベンダー自身の営業チームが顧客に販売するベンダー
インサイドセールス電話、メール、ビデオ通話を使い、ベンダーが遠隔で販売するベンダー
EC・セルフサービス営業担当者を介さず、顧客がオンラインで購入するベンダー
リセラー/VARパートナーが製品を仕入れて再販売し、サービスを加えることも多いパートナー
ディストリビューター仲介者がリセラーに販売し、リセラーが顧客に販売するディストリビューター/リセラー
マーケットプレイス買い手が複数のベンダーの製品を閲覧し、購入できるプラットフォーム(クラウドまたはデジタル)プラットフォーム運営者
紹介パートナーが顧客を見つけ、成約のためにベンダーへ引き継ぐベンダー
小売顧客に販売する実店舗またはオンラインストア小売業者
エージェント/ブローカー顧客とベンダーをつなぐ仲介者。特に規制の厳しい業界で用いられる状況により異なる

販売チャネルの選択が左右する戦略的な要素

販売チャネルの判断は、企業のGTMモデルのほぼすべての面に影響します。

  • 顧客へのリーチ: チャネルによって、アクセスできる顧客セグメントは異なります。直販はエンタープライズ顧客に効果的ですが、SMB顧客はリセラー、マーケットプレイス、セルフサービスを通じて対応したほうがよい場合が多いです。
  • コスト構造: チャネルごとに販売コストは異なります。直販チームは人件費(給与、福利厚生、間接費)がかかりますが、統制力は高くなります。一方、間接販売チャネルは、マージンを引き換えに規模と網羅性を得ます。
  • 市場投入のスピード: 既存のパートナーネットワークを通じて新製品を投入するほうが、新たに直販チームを採用して立ち上げるよりも速く進みます。すでに対象の顧客に販売しているチャネルなら、ほぼすぐに収益を生み始めることができます。
  • カスタマーエクスペリエンス: 顧客がどのチャネルで購入するかによって、ブランドとの体験は変わります。知識のあるVARから購入した顧客は、案内のないセルフサービスで購入した顧客より、丁寧なガイダンスを受けられることがあります。
  • 競争上のポジショニング: 特定のチャネル(信頼できるMSPや推奨のマーケットプレイス)で購入する顧客は、そのチャネルで扱われていない代替案を最初から検討しないことがあります。顧客が買い物をする場所に自社製品があることは、競争上の必須条件です。

マルチチャネルとオムニチャネルの戦略

一定の規模を持つ企業の多くは、複数のチャネルで同時に販売しています。複数チャネルでの販売には、機会と複雑さの両方が伴います。

マルチチャネルとは、企業が複数のチャネルで販売している状態を指します(たとえば、直販、リセラー、マーケットプレイスの併用)。各チャネルは、価格、メッセージ、サポート体制がそれぞれ異なり、ある程度独立して運営されることがあります。

オムニチャネルは、マルチチャネルをさらに一歩進め、すべてのチャネルを横断して統一されたカスタマーエクスペリエンスを提供する考え方です。たとえば、顧客はベンダーのWebサイトで情報収集し、リセラーからデモを受け、マーケットプレイスで購入するかもしれません。その際、どの接点も互いの存在を把握しています。

マルチチャネルセールスの最大の課題は、バッティング(チャネルコンフリクト)です。異なるチャネルが同じ顧客を奪い合い、互いに価格を下げたり、作業を重複させたりする状況を指します。バッティングを管理するには、明確なルール・オブ・エンゲージメント、一貫した価格ポリシー、案件登録の仕組みが必要です。

販売チャネルの選択と運用

評価要素評価すべき内容
ターゲット顧客対象の顧客は、どこで購入することを好むか。顧客の行動に合わせてチャネルを選びます。
案件の規模と複雑さ高額で複雑な案件は、手厚い対応ができるチャネル(直販、SIer)に向いています。取引型の案件は、低コストで対応できるチャネル(マーケットプレイス、EC)に向いています。
地理的な網羅性パートナーやディストリビューターは、ベンダーが直接の拠点を持たない地域へのリーチを広げます。
マージンの経済性仲介者はそれぞれマージンを取ります。チャネル全体のコストは、製品の価格設定に対して持続可能なものでなければなりません。
統制の必要性メッセージ、価格、カスタマーエクスペリエンスを厳しく統制する必要があるベンダーは、直販チャネルを選ぶことが多いでしょう。統制を一部手放してリーチを広げることを選ぶベンダーは、間接チャネルを選びます。

市場の実態に合わせたチャネルの整備

販売チャネル戦略を運用するベンダーは、次の点を意識してください。

  • 顧客の行動を優先する: 最も効果的なチャネルは、顧客が好むチャネルです。セルフサービスを望む顧客にリセラー経由での購入を強いるなど、顧客が選んでいないチャネルへ誘導すると、競合が突いてくる摩擦が生まれます。
  • チャネルの経済性を正直に測る: パートナーのマージンだけでなく、各チャネルを管理するためにベンダーが負担する費用(チャネルチームの人件費、PRM(パートナー・リレーションシップ・マネジメント)の基盤、MDF(販促支援金)、インセンティブ)も含めて、チャネルごとの販売コストを完全に把握し、比較します。
  • チャネルを増やしすぎない: チャネルが多ければ良いとは限りません。新しいチャネルは管理の負担を増やし、バッティングのリスクを高めます。顧客の需要と収益の機会に基づいて、慎重に追加してください。
  • チャネル間の連携に投資する: 複数のチャネルで販売する場合は、チャネル同士がバッティングしないようにする仕組みやプロセスに投資してください。具体的には、案件登録、CRMとの連携、ルール・オブ・エンゲージメントなどです。
  • 定期的に見直す: 顧客の購買行動は変わり、新しいプラットフォームが登場し、競争環境も変化します。年次のチャネル戦略の見直しによって、チャネルの組み合わせを市場の実態に合った状態に保てます。

貴社のパートナープログラムに合わせたデモをご覧ください

デモを申し込む