本文へスキップ

パートナー協業

パートナー協業とは、ベンダーとパートナーが共同で取り組み、どちらか単独では生み出せない価値をつくる活動のことです。アカウントへの共同販売、ソリューションの共同開発、共通の顧客層に向けた共同マーケティング、サービスの共同提供などが含まれます。協業はパートナーシップの実務的な側面です。パートナー契約が関係の枠組みを定めるのに対し、協業はその関係が実際に生み出す成果にあたります。

協業の主な形態

協業は、パートナーシップの種類や関係の成熟度によって、さまざまな形をとります。

営業面の協業

共同販売は、最も直接的な協業の形です。ベンダーとパートナーが同じ案件に共に取り組み、それぞれ異なる強みを持ち寄ります。ベンダーは製品の専門知識とブランドの信頼性を、パートナーは顧客との関係、地域市場の知見、補完的な能力を提供します。よく見られる営業面の協業のパターンは次のとおりです。

  • 共同販売:ベンダーとパートナーの双方が、共同の商談やプレゼンテーションを通じて顧客に直接働きかけます。
  • 支援型販売:パートナーが顧客との関係を主導し、ベンダーが技術面や戦略面で支援します。
  • 紹介型の取り組み:一方が商機を見つけ、あらかじめ定めた紹介手数料と引き換えに、もう一方が案件の遂行を引き継ぎます。

マーケティング面の協業

共同マーケティングは、ベンダーの製品メッセージと、パートナーの市場における信頼性や顧客との接点を組み合わせることで、リーチを広げます。共同ブランドのキャンペーン、共同ウェビナー、共有コンテンツの開発、イベント出展の調整などが含まれます。

技術面の協業

テクノロジーパートナーは、連携の開発、共同ソリューション、相互運用性のテストで協力します。この種の協業では、共有のエンジニアリングリソースや共同のドキュメント作成を伴うことが多くあります。

サービス提供面の協業

パートナーがベンダーの製品を中心に導入、移行、マネージドサービスを提供する場合、両社はプロジェクトの範囲設定、エスカレーションの経路、ナレッジの移転で協力します。

協業がエコシステムの価値を決める理由

パートナーエコシステムの価値は、契約を結んだという事実ではなく、協業を通じて実現されます。パートナーが500社あっても共同の活動がほとんどないベンダーが持っているのは、パートナーの一覧であって、機能するエコシステムではありません。

効果的な協業は、次のような具体的な成果を生みます。

  • 案件規模の拡大:共同ソリューションやバンドル提供は、単体製品よりも高い契約額で取引される傾向があります。
  • 営業サイクルの短縮:既存の顧客関係を持つパートナーは紹介を早め、ベンダーが単独で築くには数か月かかる信頼を短期間で築けます。
  • 顧客成果の向上:導入や業種別ソリューションを得意とするパートナーは、導入失敗のリスクを減らし、製品の定着を高めます。
  • 市場カバレッジの拡大:協業型の取り組みにより、ベンダーは直販リソースだけでは採算が合わないアカウント、業種、地域にもリーチできます。

協業がないことにもコストがかかります。登録だけして関与しないパートナーは、成果を生まないままパートナーオンボーディングのリソースを消費します。また、パートナーの獲得には積極的でも共同活動の支援にはほとんど投資しないベンダーは、結果として大規模で活動の乏しいエコシステムを抱えることになります。

協業の実現と測定

協業を促す要因

協業が自然に生まれるか、絶えず努力が必要になるかは、いくつかの要因で決まります。

  • 情報の共有:双方が、案件の状況、顧客の背景、パイプライン(案件の見込み)に関する同じ情報にアクセスできる必要があります。PRM(パートナー・リレーションシップ・マネジメント)、共有のCRMビュー、共同の計画ドキュメントが、この可視化を実現します。
  • 明確な協業ルール:誰が顧客との会話を主導するのか。収益はどう分配するのか。ベンダーの直販チームとパートナーの双方が同じアカウントを狙った場合はどうするのか。こうした問いには、文書化された答えが必要です。
  • インセンティブの整合:パートナーは、協業が利益になるときに協業します。ベンダーのマージン構造が協業をパートナーにとって採算の合わないものにしていれば、関係がどれほど良好でも、共同活動は起こりません。
  • 迅速な支援:事前営業のエンジニアリング支援を依頼して2週間待たされたパートナーは、やがて依頼しなくなります。ベンダーの対応の速さは、協業の頻度を強く予測する指標です。

協業の測定

協業は、活動指標と成果指標の両方で追跡できます。

指標の種類例
活動四半期ごとの共同営業訪問数、開始した共同マーケティングキャンペーン数、パートナーポータルへのログイン数、提出された案件登録数
成果共同パイプラインの金額、共同販売の受注率、協業案件からの売上、パートナーが提供したプロジェクトに対する顧客満足度スコア

協業の障壁

  • 優先順位の取り合い:パートナーは複数ベンダーの製品を販売しており、最も協業しやすく、最も利益になるベンダーが、パートナーの時間をより多く得る傾向があります。
  • 信頼の欠如:バッティング(チャネルコンフリクト)、リードの横取り、対応の遅いサポートといった過去の経験から、パートナーは共同の取り組みへの投資をためらいます。
  • 複雑さ:共同販売に複数の承認階層を経ることや、異なる時間帯での調整、異なるシステムの利用が必要になると、小規模な案件では手間が利益を上回ることがあります。
  • 文化の違い:直販文化の強いベンダーは、パートナーを顧客対応の付け足しのように扱い、対等な相手として見ないことがあります。

貴社のパートナープログラムに合わせたデモをご覧ください

デモを申し込む