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クラウドマーケットプレイス

クラウドマーケットプレイスは、AWS Marketplace、Microsoft Azure Marketplace、Google Cloud Marketplace など、大手クラウドベンダーが運営するオンラインストアです。顧客はここでサードパーティ製のソフトウェア製品を検索し、購入し、デプロイできます。すでに契約しているクラウドベンダーとの請求関係をそのまま使えるため、多くの場合は事前に確約したクラウド利用額の枠内で支払えます。

マーケットプレイスの仕組み

クラウドマーケットプレイスは、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)と企業の顧客をつなぐ仲介役を担います。基本的な仕組みは、クラウドベンダーが違っても大きくは変わりません。

掲載と検索

ISVは、製品のマーケットプレイスへの掲載を申請します。掲載情報には、製品説明、価格モデル、導入手順、顧客レビューなどを含めます。審査に通ると、製品は数多くのほかの製品とともにマーケットプレイスのカタログに並びます。顧客は、検索やカテゴリー別の閲覧、あるいはISVの営業チームが共有する直接のリンクから製品を探します。

調達

顧客はマーケットプレイスを通じてソフトウェアを購入します。支払いは既存のクラウド請求にまとめられるため、大企業の顧客にとっては大きな利点になります。多くの大規模組織は、エンタープライズディスカウントプログラム(EDP)を交渉したり、最低限のクラウド利用額を確約したりしています。マーケットプレイスでの購入はこの確約額に算入されることが多く、顧客は事前に確約したクラウド予算で、サードパーティ製ソフトウェアを実質的に購入できます。

デプロイ

SaaS製品の場合、マーケットプレイスがアカウントの発行を支援します。インフラ型の製品の場合は、コンテナ、仮想マシンイメージ、マネージドサービスのいずれかの形で、顧客のクラウド環境に直接デプロイできます。クラウドプラットフォームとこのように連携すると、技術面のオンボーディングの手間が減ります。

収益の分配

クラウドベンダーは、取引ごとに一定の手数料を受け取ります。料率はクラウドベンダー、製品の種類、取引規模によって異なりますが、通常は3%〜20%です。残りはISVの収入になります。共同販売をクラウドベンダーの営業チームと行うISVに対して、手数料を割り引くクラウドベンダーもあります。

マーケットプレイス経由の調達が広がる理由

クラウドマーケットプレイスは、ニッチな調達チャネルから、ソフトウェア企業にとって大きな収益源へと変わりつつあります。この成長を後押ししている要因はいくつかあります。

確約済みのクラウド支出

大規模なクラウドの確約額を抱える企業の顧客は、その残高を消化する方法を積極的に探しています。マーケットプレイスでの購入はそのための手段になり、予算承認を早め、調達時の摩擦を減らします。

調達の簡素化

マーケットプレイスで購入すると、多くの組織では従来の調達プロセス(ベンダー評価、契約交渉、法務審査、発注書の発行)を省けます。クラウドベンダーの利用規約が契約の枠組みとして機能するため、成約までの期間を短縮できます。

チャネルパートナーの関与:クラウドマーケットプレイスでは、プライベートオファーやパートナー支援型の取引が増えています。この形式では、チャネルパートナーが商談を支援し、収益シェアを受け取ります。マーケットプレイスは従来のチャネルに代わるものではなく、従来のチャネルを補うものになっています。

掲載戦略と取引の種類

クラウドマーケットプレイスへの掲載者

主な掲載者はISVですが、掲載される製品の範囲は大きく広がっています。

  • SaaSアプリケーション(セキュリティ、オブザーバビリティ、データ分析、DevOps)
  • データ製品と機械学習モデル
  • プロフェッショナルサービスやコンサルティングの提供内容
  • インフラコンポーネント(ネットワーキング、ストレージ、コンピューティングの最適化)

マーケットプレイスの取引タイプ

取引タイプ説明
パブリックオファーどのマーケットプレイス顧客も利用できる標準価格
プライベートオファーISVと特定の顧客の間で交渉したカスタム価格。マーケットプレイスを通じて取引する
コンサルティングパートナー向けプライベートオファー(CPPO)チャネルパートナーがISVに代わってオファーを作成し、パートナー主導の案件をマーケットプレイス経由で流せるようにする
再販認定リセラーが最終顧客に代わって購入する

ISVにとっての考慮事項

  • 掲載内容の質が重要です:説明が不十分で顧客レビューもない掲載は、自然な検索からの流入を生みません。ISVは、マーケットプレイスの掲載を製品ページと同じように扱うべきです。
  • 企業向けの売上はプライベートオファーが生みます:大規模なマーケットプレイス取引の多くは、カタログからの購入ではなく、プライベートオファーによるものです。ISVには、企業の顧客をマーケットプレイス経由の取引へ導く営業の進め方が必要です。
  • 利益率への影響:マーケットプレイスの手数料は、取引ごとのISVの利益率を圧迫します。このコストは、商談期間の短縮や確約済み支出へのアクセスと比べて判断する必要があります。
  • チャネルパートナーとの整合:既存のチャネルパートナーを持つISVは、マーケットプレイス取引がパートナー主導の案件とどう関わるかを明確にし、バッティング(チャネルコンフリクト)を避けるべきです。

クラウドマーケットプレイスとソリューションマーケットプレイスの違い

クラウドマーケットプレイスは、クラウドインフラ事業者が運営し、その事業者の請求およびデプロイの基盤と密接に統合されています。ソリューションマーケットプレイス(またはパートナーマーケットプレイス)は、ソフトウェアベンダーが運営するもので、パートナーが構築した連携、アプリ、サービスを紹介し、ベンダーのプラットフォームを拡張します。両者は目的が異なります。クラウドマーケットプレイスは調達チャネルであり、ソリューションマーケットプレイスはエコシステムを見つけるためのツールです。

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