アフィリエイトマーケティングとは、第三者の販促者(アフィリエイト)が自らの発信を通じてトラフィック、リード、売上を生み出したときに、企業がその成果に対して報酬を支払う成果報酬型のマーケティング手法です。アフィリエイトは、あらかじめ定めた行動が発生して初めて報酬を受け取ります。露出に対して費用を払う広告ではなく、成果に対して費用を払う販売経路です。
アフィリエイト取引の仕組み
アフィリエイトマーケティングには、4者が関わります。
- 販売主(広告主): 製品やサービスを販売する企業。オファーを設計し、報酬率を決め、販促資材を提供します。
- アフィリエイト(パブリッシャー): 販売主の製品を自らの読者に推奨する個人または組織。コンテンツサイト、メールリスト、SNSアカウント、有料広告などを使ってトラフィックを生み出します。
- 顧客: アフィリエイトのリンクをクリックし、購入やその他の対象行動を完了する最終的な買い手。
- ネットワークまたはプラットフォーム(任意): トラッキング技術を提供し、複数の販売主のオファーを集約し、販売主とアフィリエイトの間の支払いを処理する仲介者。
取引の流れは、おおむね次のように進みます。
- アフィリエイトは、固有の識別子を含むトラッキングリンクをコンテンツに配置します。
- 見込み客がリンクをクリックすると、ブラウザにトラッキング用のクッキーが保存されるか、デバイス識別子が記録されます。
- 顧客が販売主のサイトを訪れ、アトリビューション期間(通常24時間から90日)のうちに対象行動を完了すると、そのコンバージョンはアフィリエイトに帰属します。
- 販売主がコンバージョンを検証(返品、不正、ポリシー違反の有無を確認)したうえで、合意した報酬をアフィリエイトに支払います。
成果報酬型の流通の経済性
アフィリエイトマーケティングを使えば、企業は自社のマーケティング活動では届かないオーディエンスや販促チャネルにアクセスできます。報酬が成果に連動しているため、結果にかかわらず費用が発生する従来の広告に比べて、財務上のリスクは低くなります。
チャネルセールスの実務者にとって、アフィリエイトマーケティングが重要なのは次の理由からです。
- 拡張できる顧客獲得: 稼働しているアフィリエイトを500社抱える販売主は、実質的に500の独立したマーケティングチームを持つことになります。それぞれが異なるメッセージ、オーディエンス、チャネルを試しています。
- 測定可能なROI: すべてのコンバージョンを特定のアフィリエイトと特定のクリックまで遡って追跡できるため、顧客獲得単価の算出が容易です。
- トラフィック源の分散: 自社の有料メディアや自然検索だけに頼るのではなく、アフィリエイトチャネルはブログ、比較サイト、YouTubeクリエイター、メールマガジン、ニッチなコミュニティからトラフィックをもたらします。
- インセンティブの一致: アフィリエイトは成果を出したときにしか報酬を得られないため、その努力は自然と販売主の売上目標に沿ったものになります。
報酬モデルとB2Bでの考慮事項
報酬モデル
| モデル | アフィリエイトが報酬を得るのは… | よく見られる分野 |
|---|---|---|
| 成約単価(CPS) | 顧客が購入を完了したとき | Eコマース、SaaSのサブスクリプション |
| リード単価(CPL) | 顧客がフォームを送信したとき、または登録したとき | B2Bソフトウェア、金融サービス |
| クリック単価(CPC) | 顧客がアフィリエイトのリンクをクリックしたとき | あまり一般的ではない。トラフィックの多い提携で使われる |
| 継続報酬 | 紹介した顧客が更新したとき、または契約を継続したとき | SaaS、サブスクリプションボックス、会員制プラットフォーム |
| ハイブリッド | リードごとの定額報酬に加え、そこから生まれた売上の一定割合 | パイプライン(案件の見込み)と売上の両方を重視するB2Bプログラム |
B2Bのアフィリエイトマーケティング
アフィリエイトマーケティングは主にB2CのEコマースと結び付けて語られますが、B2Bのプログラムも増えています。B2Bのチャネルマーケティングでは、この手法は次のように異なる姿をとる傾向があります。
- 長いアトリビューション期間: B2Bの営業サイクルは長いため、検討期間の長さに合わせてクッキーの有効期間を60日または90日(場合によってはそれ以上)に延ばします。
- 高い報酬、少ない件数: B2B製品は価格帯が高いため、報酬率はパーセンテージで見ると低くても、金額では大きくなることがあります。
- コンテンツ中心の販促: B2Bのアフィリエイトは、バナー広告ではなく詳細な比較コンテンツを制作する業界ブロガー、レビューサイト、コンサルタント、メディアであることが多くなります。
- 紹介パートナープログラムとの重なり: 多くのB2B企業では、アフィリエイトマーケティングと正式な紹介プログラムの境界が曖昧です。両者の違いは、パートナーが見込み客と直接の関係を持つ(紹介)のか、不特定多数のオーディエンスに販促する(アフィリエイト)のかで決まることが多いです。
アフィリエイトマーケティングとインフルエンサーマーケティングの比較
どちらも第三者が製品を販促する点は同じですが、仕組みが異なります。アフィリエイトマーケティングは測定可能なコンバージョンに基づいて報酬を支払います。一方、インフルエンサーマーケティングは通常、コンテンツの制作とオーディエンスへのリーチに基づいて報酬を支払い、多くの場合は定額料金や製品の提供という形をとります。販売につながったかどうかは問われないのが一般的です。プログラムによっては両者を組み合わせ、基本報酬に加えて、アフィリエイトのトラッキングリンクに結び付いた成果ボーナスを支払うこともあります。